感性デザインの定義
定義というと先ず浮かぶのが数学の定義です.
定義と定理の違いの説明によく使われるのが二等辺三角形です.
[定義]:長さの同じ二つの辺を持つ三角形を二等辺三角形と決めよう!
[定理]:底角は同じ角度だ.頂点の二等分線は底辺と垂直になるぞ,しかも底辺を等分にということが分かった!
定義は,人が決めたこと.定理は,それから分かったこと.
さて,「デザインの定義」や「感性デザインの定義」がいろいろ出ていますが,誰もが納得するものに決められないのは,曖昧な人の心の働きを定義しようとしているからです.
あれも言わなければこれも言わなければダメではないのかと考えてしまうからでしょう.
そこで逆にあれもこれもと言う言葉を削ぎ落としていくと・・
私が考えるデザインの定義は,
「デザインとは,問題解決の行為である」となりました.
「デザインとは」を別の言葉に置き換えると成立するならこれは定義になりません.しかし,削ぎ落としていくことで、私が考えるデザインとは何かという解が見えてきました.
今やサービスでもデザインという言葉を使いますから「色を使って」とか「人工物にカタチを与えて」とか言いたいかもしれませんが,それでは,ダメなのです.
この方法で感性デザインを定義すると
「感性デザインとは,感性に焦点を当てた問題解決行為である」が順当です.
「人の感性に焦点を当てた」と言いたいところですが,猫の感性とは思わないでしょうから「人の」も削ぎ落としています.
この定義は,講演でも言ったことがあるのですが,今は少し違います.
何といい加減なのでしょうか.いえいえ,進化したと思うと救われます.
今,私が考える定義は、
「感性デザインとは,曖昧な感性にカタチを与えることである」なのです.
考えてみれば,今まで曖昧な人の感性にカタチを与えることができていないのです.カタチのないモノにカタチを与えるのがデザイの役割だと考えれば,この定義がピッタリ来るのです.
「問題解決の行為」をなぜ入れていないのかと言うとカタチも与えられていないのに問題解決ができるか?という問いを自分に与えているのです.
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